真説 浦島太郎

私のワーキングエリアに横浜の神奈川区がある。

開港当時から外国の領事館が置かれた歴史ある街だ。

いつもの様に散策をしているとある事に気付いた。

浦島町に亀住町。フランス領事館が置かれていたお寺の境内には

亀に乗った石碑がある。

http://kajipon.sakura.ne.jp/kt/haka-topic39.html

浦島太郎はこの街で暮らしていたんだ。

この街に住む友達に冗談めかして聞いてみた。

「浦島太郎ってこの街にいたよね。」

いつもは冗談ばかりの友人が眉間にしわを寄せ、これ以上は聞くなと言う

オーラを発して答えた。

「完全にいたよ。」

この街の住民は浦島太郎に関する何か重大な事を知っている様だ。

これ以上は聞けないので自分の足で探る事にした。

お守りの雷エークのミニチュアを胸に忍ばせ安全靴の紐を締め直す。

壮大な歴史との戦いが始まる。

仮説一

浦島町。

浦島太郎は漁師、助けた亀に乗って竜宮城へ行った。

浦島は竜宮から戻った後に付いた苗字で本来は太郎だったと考える。

裏の島から戻って来た太郎。海を背にして後ろを振り返って見る。

信号機が見える。下の看板には七島町の文字。

地図上で浦島町、亀住町、七島町を線で結ぶとトライアングルになる。

いつの時代もトライアングルの中には秘密が隠されている。

仮説二

亀住町。

亀に乗って竜宮へ行った太郎。亀住町には材木屋が多い。

材木=大工=漁師町の船大工=舟

亀=舟という事になる。私が思うには船大工の名前が”亀吉”もしくは”亀五郎”

だったのではないかと考える。亀吉が作った舟に乗り太郎は海に出た。

仮説三

七島町。

例えばあなたはサバニに乗って何処を目指しますか?

島。

そう、正解は島です。帆掛け舟に乗り島を目指すのは人の常なのです。

七島=セブンアイランド=伊豆七島=竜宮城

この根拠には裏打ちされた私の経験がありました。

今から30数年前、夏の神奈川県高校野球大会に敗れた私は同期と共に

伊豆七島の神津島へ旅に出た。少し伸びた坊主頭にパンチパーマをあて。

野球が終わった開放感からか、初めてナンパをしてみた。

砂浜を歩く二人組の少女。

「今日の夜砂浜で花火やらない。」少しはにかんだ笑顔で。

「いいよ。」右側の石川ひとみ似の彼女が答えてくれた。

浜に留まり沈む夕陽を眺める。夕陽の赤が卵の黄身に見えた事を記憶している。

2対2で花火をする事になっていたのでカニを探す。

見当たらない、早くもよろしくしけこんだ様だ。

「ごめん、一人来る予定だった奴が居なくなっちゃって。」

すると、左側の大橋恵里子似の子が、

「私、別に誘われているからそっち行くわ。」気の利く子だ・・・

大きな花火からはじめ小さな花火へ。

最後の線香花火の赤い玉が3knotの南風に流され落ちる。

5knotの南西のブローが背中を押した・・・

「キスしてもいい。」

「いいよ。」

砂浜に倒れ込み唇を求め合う二人。熱い砂が左頬に絡みつく・・・

民宿から聞こえるBGM、松田聖子の「マイアミ午前五時」

https://www.youtube.com/watch?v=v1c_Prqsw4E

若さに任せた南の島の熱い夜。

今思えば神津島はまさに竜宮城だった。

石川ひとみ似の彼女は紛れもなく乙姫様だった。

ここまでがトライアングルに関する浦島太郎の仮説。

そして太郎は島から戻る。島でいい思いをした太郎は現実とのギャップに

愕然とする。そこで島から持ち帰った幻覚作用のあるキノコを大量に摂取する。

そして、副作用により一気に老け込んでしまう。

サバニに乗れない雨の日曜、壮大な歴史ロマンの旅に出るのも一考。

信じる信じないかはあなた次第!

0コメント

  • 1000 / 1000