サムに会いたい。

散歩の途中電話が鳴った。

「サムに会いたい。」

62からだった。

サム。苗字は知らない。

倶楽部内で第二世代と呼ばれる私たち。

黒ちゃん、62、私。

サバニに乗るために四苦八苦していたあの日。

傍らにはいつもサムがいてくれた。

彼がいなければ私たちは今頃サバニに乗って

いなかったかもしれない。

いや、乗っていなかっただろう。

サムに会いたい。

彼がいなければ今の形の葉山サバニ倶楽部は無かった事だろう。

葉山サバニ倶楽部の青春があったとするならば、

まさしくあの季節だった。

サムと過ごした大浜のあの季節。

「サム、元気にしてるかい。もし時間が許すのであれば

31日鎌倉で待ってるよ。ダイクス邸のテラスに黄色いハンカチを掲げて。」

仲間との別れが多過ぎる今年。

サムに会いたい・・・

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