楕円球の恋。

還暦を過ぎた我が師が、

46年前の恋に焦がれている。

師弟の私は、その話をremakeしてみた。

陽光刺す。木製の下駄箱が並ぶエントランス。

15時13分、下校時。

「内田君。今日も部活。」

「そうばい。」

「忙しかね、毎日。」

「少しだけ話す時間ある?」

「うん。」

「内田君、交際ばしてる人おる?」

「そげなもん、おろうもん。」

「何故そげな事聞こうこつ。」

「あんたの事好きゃけん。」

「内田君が楕円球抱いて走ってる姿、毎日みとう。」

「私の事も楕円球のこつ、抱いてくれんね。」

「九州男児でラガーマンのワシにはそげなこつできんばい。」

「内田君のひよなし。」

サバニ乗りは、

帆にあたる風を感じながら、過去の時に想いを寄せる。

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