ナースコール
♪華やいだ街で君への贈り物探す探すつもりだ♪
カーテンで四方を囲まれたベッドでradiko。
イヤホンから春を告げるナンバーが。
飛ぶ脈、下がる心拍数、
「とりあえず、入院して24時間心電図取りましょう。」
「過剰なストレスでもありました。」
篠ひろ子似の看護師さん。茶色い髪が心拍数を上げる
「お胸が痛くなったりしたら、ナースコール押してくださいね。」
突然の自由な時間、入院を見越して持ち込んだ春樹と芭蕉、
そして、伊能忠敬。radikoから金井夕子のパステルラプが、
芭蕉から読もう。
♪二度と心をときめかせる事も無いと思っていたのに♪
立石寺で詠んだ歌。閑けさや岩に・・・
篠ひろ子が気になる。
句集に集中するために、FBを覗く。
常夏の八重山でサバニの舵を取る無二。100万$の笑顔。
同じ倶楽部のメンバーなれど、違い過ぎる今。
気を取り直して、句を味わう。
平成の俳聖を自認する小生。芭蕉に重ね合わせる。
小生の代表作、宜野座の団長イチオシの句。
「筆下ろし 一筆書きの 温かさ 」のプロットを思い起こす。
俺はのの字も描けなかったなぁ。
差し詰めドットだったなぁ。と、16の頃の苦い記憶を回想する。
そんなことを考えていると、脈が乱れてきた。
ナースコールを握る手が汗ばむ。
伊集院静になりきれば、篠ひろ子は落とせるのか。
汗ばむ右手をナースコールから外し、ズボンに差し込む。
夢想に揺れる港南台の夜。
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